皮膚科は、皮膚の全般を診察する科目で、手足、顔、耳、鼻、爪など肉眼で確認できる範囲が皮膚科の診察の範囲です。
皮膚には、爪や髪などもついていますが、その部分も皮膚科の領域になります。
症状に応じて、皮膚の診察をさせていただき、患者さまに合った治療法をご提案いたします。
蕁麻疹(じんましん)は、突然皮膚の一部が赤く腫れあがる症状がありますが、短時間であとを残さずに消えてしまうことが多い皮膚の病気です。
強いかゆみや赤みを伴いますが、多くは数十分~24時間程度で消失します。
圧迫している部分や、摩擦のある部分に生じやすい特徴があります。
原因を特定できる蕁麻疹(じんましん)は1~3割程度で、多くは原因がはっきり分かっていません。
蕁麻疹(じんましん)は、蚊に刺されたような赤みを伴います。
発疹の大きさは様々で発疹どうしがつながり、地図のように広がりを見せることもあります。
強いかゆみだけでなく、チクチクした痛みを伴うことがあります。
蕁麻疹(じんましん)の出やすい時間帯は、夕方から夜間にかけての時間で、決まった時間帯に出る方もいます。
蕁麻疹(じんましん)の治療は、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬の内服が有効です。
また、患部を冷やしたり、市販のかゆみ止めを塗ったりすることもかゆみの軽減が期待できます。
ただし、寒冷刺激で蕁麻疹(じんましん)が出る方は、冷やすのは控えましょう。
アトピー性皮膚炎は、「乾燥肌」と「アレルギー体質」が関係して発症します。
かゆみを伴う湿疹が、改善と悪化を繰り返します。
多くのお子さんが乳児期に発症して、成長とともに自然治癒することが多いですが、思春期以降に再発する可能性もあります。
遺伝的な要因も強く、生まれつき肌バリアが低下していることに加えて、「環境因子」「ストレス」「汗」「食べ物」などの刺激が加わって慢性の湿疹を形成します。
かゆみを伴う発疹は、膝、肘などの関節や首、背中など広範囲に発生します。
汗をかきやすい夏の時期や乾燥しやすい冬場など、肌の状態によって症状が変わることがあります。
汗をかきやすい時期は、こまめにシャワーを浴びる、乾燥しやすい時期は保湿を十分にするなどの対策が必要です。
アトピー性皮膚炎は保湿剤で、乾燥した肌をしっかりとスキンケアすることが重要です。
また、症状に応じて「ステロイド軟膏」や「内服薬」を使用する場合もあります。
生活環境も大きく関係しているため、ハウスダストやカビなどを軽減するために、丁寧に掃除をして清潔に保つことが大切です。
脂漏性皮膚炎は、頭やわき、顔などの皮脂の分泌がさかんな部分に、かさかさした赤いふけのようなものがみられ、軽度のかゆみを伴います。
せっけんやシャンプーを用いた洗顔や洗髪で、発症部位を清潔に保つことが大切です。
スキンケアやステロイド、菌に対する外用薬で対応します。
水いぼは、伝染性のウイルス感染症で、学童期までに多い疾患です。
アトピー性皮膚炎や乾燥肌など、肌の抵抗力が弱くなっている時に感染しやすい傾向になります。
大人の方が発症して多発する場合には、何らかの疾患の合併症の可能性があるため、1度クリニックに相談しましょう。
数か月~数年で治癒しますが、多くの水いぼができた場合には、見た目のコンプレックスになってしまうケースもあり、少ない段階で除去することをおすすめします。
水あそびやプールは禁止ではありませんが、肌の接触やビート版、タオルの共有で感染してしまうことがあるため、注意しましょう。
2~10ミリ程度の大きさで、乳白色や淡紅色の丸い小さな結節(しこり)です。
真ん中がくぼんでいる場合もあります。
結節が破れてほかの人に付着すると感染します。
周りに湿疹を伴う場合やかゆみで掻いてしまい、湿疹化してしまう場合もあります。
孔のあいた水いぼ除去の器具を使用します。
そのまま行うと痛みを伴う場合あるため、麻酔のシールを使用して治療をします。
皮膚を強く引っ張ると痛みを伴う場合もありますので、テンションをかけるようにして処置を行います。
皮膚を保湿することで治癒を促進したり、肌バリアを高める効果も期待したりできるため、保湿をしていただきます。
水虫は、白癬菌というカビの一種は皮膚に寄生して発症する病気です。
足のイメージが強い水虫ですが、頭部白癬(とうぶしらくも)、股部白癬(いんきんたむし)など感染する部分によって違う病名で呼ばれることもあります。
水虫に似た皮膚病もあるため、組織を採取して顕微鏡で確認して診断します。
足の水虫は親指に感染することが多く、足の指の間にかゆみが出たり、足の皮がむけてジュクジュクしたりする場合もあります。
爪に症状が出る場合には、爪が分厚くなったり、白や黄色に濁ったりする場合もあります。
頭部に症状が出る場合には、皮膚糸状菌が感染している部分の頭皮が赤くなり、脱毛やカサカサした乾燥を伴うこともあります。
ヘルペスウイルス一種で、水ぼうそう帯状疱疹のウイルスの再活性化によって発症する病気で、始めて感染する場合には、水ぼうそうとして発症します。
水ぼうそうは、治った後もウイルスが残っており、潜伏しています。
そのため、水ぼうそうに感染したことのある方は、誰でも帯状疱疹の可能性があります。
免疫力が低下している体調を崩した時や高齢の方、季節の代わり目などに発症しやすいと考えられています。
身体の神経がある位置に沿って、赤みのある発疹が出て、強い痛みを伴うこともあります。
発疹は、左右のどちらかに帯状に出ることが多いですが、全身に水ぼうそうのように広がる場合もあります。
1週間程度で「かさぶた」になりますが、色素沈着して治ります。
しかし、症状が強い場合には傷あとになったり、痛みが続いて潰瘍になったりする場合もあります。
目の近くに症状が出た場合には、「結膜炎」や「角膜炎」のになる場合があります。
また、耳の近く発症した場合には、「顔面神経麻痺」や「難聴」になる可能性があります。
その場合、耳鼻科や眼科に通院が必要なケースもあります。
帯状疱疹の治療は、抗ウイルス薬の内服が一般的です。
症状が強い場合には、点滴で対応する場合もあります。
症状が軽い場合や腎臓が悪い方は、外用薬で対応することもあります。
水ぼうそうは、幼少期にワクチンを接種することが多いですが、年齢を重ねるごとにワクチンの免疫が低下する場合があります。
2016年より、帯状疱疹予防のためのワクチンが認可されました。
水ぼうそうワクチンを接種していない方、水ぼうそうにかかったことの無い方、50歳以上の方はぜひ接種をおすすめしています。
髪の毛は一定のサイクルで生え変わり、100本抜けても100本生えてきて、一定を保っています。
しかし、加齢やホルモンバランスの変化などで、抜けた髪の毛が生えてこない、生えてきても薄いなど症状を「脱毛症」といいます。
脱毛症の中でも「円形脱毛症」や「AGA」は有名ですが、ほかにも薬剤や皮膚の病気などで脱毛する場合もあります。
円形脱毛症は、頭の部分に円形の丸い脱毛が発症することが多いですが、形には個人差があり、脱毛の部分がつながって大きな脱毛になる場合もあります。
また、多発したり、まつ毛や体毛が抜けたりするなど様々な症状があります。
早い方は思春期以降に少しずつ髪の毛が抜け始め、年齢とともに進行します。
特に、頭の上の部分やおでこの部分が薄くなる症状が多くなります。
症状の強さには個人差がありますが、日本人男性の3人に1人にみられるといわれています。
症状も一人一人違うため、患者さまに合わせて治療をすることが大切です。
円形脱毛症
治療は、脱毛の範囲や治療をする年齢によって様々で、「外用薬」「内服薬」「紫外線療法」「注射」などがありますので、症状に合わせて治療法をご提案します。
AGA
治療は、「外用薬」「内服薬」「光治療」「植毛」などがあります。
その中でも外用薬と内服薬の治療が広く選択されています。
皮膚科は、目で見えている部分の多くを診察できる科目なので、気になる発疹や赤みなどの症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
見えている部分のため、審美的に気になることも少なくありません。
見た目のコンプレックスにならないよう、早めに通院をして早期発見・早期治療をおすすめしています。
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